ワイングラス
ワイングラスはこうして作られる!
ワイングラスの基本的な制作工程を、10のパートに分けてわかりやすく紹介します。
ワイングラスの制作例
1.下玉を取る
約1230℃という熔解炉から、熔解されてドロドロとしたガラスを吹き竿で巻き取ります。吹き竿を同じ回転速度で回して、手早く作業するのがコツ!
2.下玉を整える・ブロー(息を入れる)
下玉を取ったら作業ベンチへ。水を十分に染み込ませた紙リンで、飴細工のようにやわらかいガラスを卵型に整えていきます。ある程度形が整ったら、張りをだすために少しだけブローを入れます。
3.上玉を巻く
形が整った下玉を、再度、溶解炉に入れて上玉を巻いてガラスを大きくします。
4. 上玉を整える・ブロー(息を入れる)
作業ベンチに戻り、本格的に紙リンで成形し、ガラスの大きさや丸みなどを意識しながらブローを入れていきます。どんなときでも吹き竿を回し、ガラスの中心をとりながら作業していきます。
5. くくる
吹き竿から1cmぐらいのところに、あとで切り離せるようにするために、洋ばし(ジャック)を使って節目を入れます。作品の口(飲み口など)にあたる部分です。
6. 脚種を付ける・脚種を伸ばす
ワイングラスのカップ部分に、グラスの脚となる脚種を付け、カップの中心と、カップの大きさとのバランスを取りながら、洋ばし(ジャック)を使い伸ばしていきます。ワイングラスは3つのパーツ(カップ・脚・台座)にわかれているため、温度管理が非常に難しい作業です。
7. 台座を付ける
今度はこの脚(ステム)部分に、ワイングラスの底部となる台種(フット)を付けていきます。脚(ステム)がまがらないよう、微妙な力加減で、木ごて(パドル)を用いて平らになるように調整していきます。
8. ポンテを取る
少量のガラスを巻いたポンテ竿を、制作している作品の底部の中心に付け、吹き竿から作品を切り離します。先ほどくくりを入れた部分から切り離します。
9. 口を切る・口を開く
今度は作品の口になる部分を作ります。汚れを取り除いたり、口を薄くするためにピンサーで引っ張りながら口部分をカットします。パファーで内部に息を送り込み、洋ばし(ジャック)などで口を開き、形を整えます。
10. 徐冷炉に入れて完成
最後に竿から切り離し、底部の凹凸をバーナーでなめらかにします。ゆっくりとガラスを冷ましていく徐冷炉に入れて、約1日すれば完成です。
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